御前酒

ごぜんしゅ

岡山県 辻本店

岡山県真庭市勝山116

辻本店の歴史

文化元年(1804年)創業。当時は美作勝山藩御用達の献上酒として「御膳酒」の銘(現在の銘柄の由来)を受け、 一般には「萬悦」の銘柄で親しまれていた。古来「うまさけの国」と言われたこの「美作(みまさか)」の地(岡山県北の旧国名)で、 寒冷な気候、良質の酒米と水という、酒造りの好条件に恵まれた環境にあります。40余年の熟練者であった前杜氏の原田 巧氏の後を引き継ぎ、 平成19年より岡山県初の女性杜氏 辻 麻衣子氏が酒造りを行っています。 辻本店主屋・店舗は、老舗蔵元の生業や生活の有り様を伝える一連の施設がまとまって保存され今も活用されている事と、近代和風建築の特徴が表れ、 歴史的景観に寄与している点を評価され2013年11月「登録有形文化財」に登録されました。

全量雄町

令和1酒造年度(R1BY)から「御前酒」は、おそらく全国で初となる「全量雄町化」を宣言し、 全国有数の雄町使用蔵として雄町のポテンシャルを更に引き出し、一歩先へと進むため新たに「雄町 3部作」をスタートさせます。 「雄町 3部作」のライナップは以下になります。

・MODERN :

日本酒新時代である現在、日本酒はもっと自由になれる。現代的で柔軟性のある発想。いまの感覚にフィットするためのカテゴリ。

・TRADITIONAL:

永きに亘って培われてきた伝統的なアプローチ。決して進化を放棄するわけでなく、時代に迎合しない、遡った探求をするカテゴリ。

・PROGRESSIVE :

雄町の可能性、酒造りの可能性にアプローチする。常に一歩先を見据え、絶え間なく進んでいくため、実験的かつ先鋭的に取り込むカテゴリ。

以上の「雄町 3部作」が季節限定酒としてリリースされます。

特約店限定流通酒【御前酒 1859】

超限定流通シリーズとして販売しておりました「gozenshu the silence」シリーズが終了し、令和1酒造年度(R1BY)から新たに「御前酒 1859」がスタートします。

酒蔵として誇りとするものに磨きをかけ、シンプルに造る。 そしてひとつを醇化させるため、辻本店だからこそできる、普遍的な価値創造のために必要なものを吟味し、 取捨選択した結果が、御前酒ブランドの「全量雄町化」と将来的な「全量菩提もと仕込み」でした。 このような経緯を踏まえ、御前酒の哲学を体現したトップブランドである特約店限定流通酒が「御前酒 1859」として刷新されます。

「御前酒 1859」

冠した数字「1859」とは、雄町の歴史が1859年にはじまることに由来します。 この年、備前国の篤農家である岸本甚造氏によって2本の変わり穂が発見され、次第に岡山県一帯へと拡大し、栽培地の地名である「雄町」として全国にその名を馳せました。 この酒米と共にこれからも歩んでいく覚悟の証として、ラベルに「1895」と刻みます。

「岡山県瀬戸産雄町」

岡山県の南東部に位置する旧赤磐郡瀬戸町は、赤磐市赤坂と両翼を担う最強品種の雄町が栽培される地区です。 辻本店では瀬戸町雄町部会(瀬戸町特別栽培米雄町研究会)の方々と連携し、契約栽培を行っています。 2019年は雄町が始まってちょうど160年ということもあり、瀬戸町雄町部会と協力して最高の雄町の栽培を目指す「特上雄町プロジェクト」が発足しました。

「菩提もと仕込み」

昭和期に途絶えたとされる菩提もと造りは、1980年代初頭に全国に先駆け辻本家で再現・製造に取り組まれました。 現在は全体の約4割を占めるまでになっていますが、まだまだ可能性は未知数です。 御前酒のさらなる醇化に応じて菩提もと仕込みのようなクラシックな技術に回帰する。 必ず日本酒の世界はもっと面白く深い境地に達し、世界を驚嘆させられるのではとの思いから、 まずは「御前酒 1859」シリーズから全量菩提もと造りに切り替えました。



        

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