萩の鶴・日輪田

はぎのつる・ひわた

宮城県 萩野酒造

宮城県栗原市金成有壁新町52番地

萩野酒造の酒造り

江戸時代、奥州街道の宿場町として栄え、面影をいまに伝える栗原市の金成有壁(かんなりありかべ)の地。 JR東北線で仙台駅から約1時間の無人駅・有壁駅のすぐ近くにある萩野酒造は、旧有壁本陣(旅宿)の向かいに位置し、脇本陣と呼ばれた佐藤家が天保11年(1840年)に創業しました。 「緑豊かなの里山の風景が思い浮かぶような、お日様と田んぼの恵みを感じられる酒」「普段着のようなお酒」「良いものを少しだけ造る」といったコンセプトを掲げ、 蔵が所有する山から汲み上げる霊堂沢の軟水と、地元の契約農家から調達したお米で常に進化したお酒造りを目指しています。

宮城県栗原市

栗原市は、宮城県の北西部に位置し、岩手県と秋田県と境界を接する。市の全域が「栗駒山麓ジオパーク」に含まれている。 「ジオパーク」とは、地球科学的意義のあるサイトや景観が保護、教育、持続可能な開発のすべてを含んだ総合的な考え方によって管理された、 1つにまとまったエリアのことです。「栗駒山麓ジオパーク」は、秀麗な栗駒火山・脊梁山脈から迫三川、更にはラムサール低湿地まで、多様な自然が広がる場所です。 ここでは人々が災害を克服し、豊かな地域文化を育んできました。最近では、2度の大地震にみまわれましたが、それを克服しつつあります。 この地域には地震・斜面・火山・洪水などの自然災害の克服の歴史があり、その度に防災力を強化した結果、豊かな地域が作られてきました。

萩の鶴・日輪田の由来

萩野酒造のある金成有壁がその昔「萩の村」と呼ばれていたことから「萩」をとり、縁起のよい「鶴」と組み合わせで名付けられた主要銘柄の「萩の鶴」。 昔から地元で幅広く愛されてきた、キレイでスッキリとした飲み飽きのしない酒質を目指しています。 もうひとつの銘柄「日輪田」は、東京農業大学醸造学科を卒業し、現在では代表取締役も務める佐藤曜平さんが、蔵に戻ってから立ち上げた新しい銘柄です。 名前は「古代神に捧げる穀物を育てた円形の田」を意味し、そこに「お日様」と「田んぼ」の恵みをみなで「輪」になって楽しんでほしいという思いを重ねて命名されました。 銘柄の立ち上げから10年の試行錯誤を経て、全量山廃仕込みへ。さらに令和3年からはよりクラシックな生もと造りへと深化を図ります。

蔵の動向

「萩の鶴」と「日輪田」以外にも、蔵人がメガネ使用率の高いことから販売されるようになった「メガネ専用」や、可愛いラベルで人気の「猫ラベル」などで 新たな日本酒ファンの獲得に成功している萩野酒造ですが、転機となったのは東日本大震災の影響から、平成24年に蔵を新設しことでした。 少人数で効率よく動けるようになったことで、「これまでにないくらいいい酒ができるようになった」と、佐藤さんは手応えを感じています。 また、「日本酒は水と米だけでなく、人と地域が原料」と言い「酒を飲んでそれを造る地域に興味を持ってもらえたら」と、交流イベントなどにも積極的に取り組んでいます。


        

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