浦霞

うらかすみ

宮城県 株式会社佐浦

宮城県塩竈市本町2-19

株式会社佐浦の歴史

浦霞の創業は1724年(享保9年)。江戸時代後半には鹽竈神社の御神酒酒屋となり酒を醸し現在に至っています。 昭和20年代から30年代にかけて浦霞の名を高らしめた南部杜氏の至宝平野佐五郎、またその甥で半世紀以上にわたり浦霞の酒造りを支えてきた現代の名工平野重一(2016年5月逝去)は、 各種の鑑評会で数々の受賞歴を有し、酒造りの歴史にその名を刻みました。 その酒造りは基本に忠実な丁寧な酒造りであるとともに、良いものであれば進んで取り入れる懐の深さでもありました。 その平野流の技と精神を受け継いだ現在の杜氏たちは、蔵人たちと力を合わせ最高品質の酒造りを目指すとともに浦霞の新たな歴史を築いています。

宮城県 塩釜

浦霞のある塩釜は、東京より北に約300kmの所に位置する太平洋に面した港町です。 塩釜の浦は古くから景勝地としても知られ、いにしえの京都の貴族達の憧れの地であり、その美しい風情が多くの歌に詠まれています。 塩竈は日本有数の生鮮まぐろの水揚げ港があることからも寿司の街として知られ、市内には数多くの寿司店があります。 米どころ宮城のササニシキと三陸沖の新鮮な魚介類をふんだんに使い、それぞれの特徴を出しながら店独自の味と技で美味しさを競い合っています。

きょうかい12号

昭和30年代の頃、「浦霞でイチゴの様な香りを出した」という噂が広まり浦霞の吟醸造りが注目され、各種鑑評会で入賞を重ねます。 昭和40年頃に宮城県酒造協同組合醸造試験所の技師によって浦霞の吟醸醪から分離された酵母は、優れた吟醸用酵母として希望する県内の蔵元にも供与されます。 その後公益財団法人日本醸造協会に「きょうかい12号酵母」として登録、昭和60年頃より全国の酒蔵に向けて頒布されました。 しかしながら各地で新たな吟醸用酵母の開発が行われ、また時の流れとともに酸を多く生成するなど性質が変化したこともあり、いつしか吟醸酒造りの表舞台から消えてしまいます。

しかし「この酵母を復活させるのは、自分達しかない!」と、現社長の強い思いから、令和へと時代が移り変わった今、「きょうかい12号酵母」を使用した酒造りに再び取り組み始めます。 この酵母とともに酒造りの歴史に吟醸蔵として名を刻んだ誇りを持ち、浦霞が積み重ねてきた経験と技術で、12号酵母を使用した酒造りを復活させ、 新たな時を刻み始める12号酵母のお酒が生まれました。

                

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