奥能登の白菊

おくのとのしらぎく

石川県 白藤酒造店

石川県輪島市鳳至町上町24

白藤酒造店について

能登半島の先端部分にある奥能登・輪島には、白藤酒造店があります。この地域は日本で初めて世界農業遺産に認定された場所で、豊かな食文化、風習、伝統技術が受け継がれています。輪島はかつて北前船の寄港地として栄え、18世紀はじめに廻船問屋として創業され、江戸時代末期(19世紀中頃)から酒造業を始めました。2006年以降、大学で醸造学を学び、能登杜氏の指導のもとで酒造りを行っている9代目蔵元夫婦が高品質の酒造りに取り組んでいます。2007年3月には震度6強の能登半島地震により蔵が甚大な被害を受けましたが、一部を残し新築。小さながら作業導線の良い、地元のアテ(翌檜)や杉の木を使った酒蔵で新たな出発を果たしたところでした。

奥能登の白菊の酒造り

作業の多くは手作業で行われています。米は全て約10キログラムずつに分けて洗われ、秒単位で限定的に水を吸わせて管理されます。翌朝、昔ながらの和釜に甑(こしき)を据え、強い蒸気で米を蒸します。蒸し上がった米は丁寧に広げて晒され、予定の温度まで自然に冷やされます。冬の冷たい空気がその過程で頼りになります。昼夜を問わず、山から引かれた軟水を使って醪(もろみ)は蔵の理想的な温度経過をたどり、醸されます。搾りは佐瀬式と呼ばれる方法で行われ、二日かけてゆっくり丁寧にしぼられます。出来上がった酒は穏やかでやわらかな味わいを持ち、米の旨みが甘みとして感じられる癒し系です。料理の味わいを一層引き立てます。

                

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