一ノ蔵の歴史

日本酒の醸造発酵の技術は、われわれの先人達が、微生物の存在すら知らなかった時代に自然を見据え、対話し、心を通わせながら、培ってきたものです。 それは日本独特の自然観そのものです。その伝統技術を活用し、お客様にご満足いただける良質の商品を正直に手を掛けてつくり続けること、これが一ノ蔵創業の原点です。 この精神のもとに、宮城県内の酒蔵4社、浅見商店、勝来酒造、櫻井酒造店、松本酒造店がひとつになり、昭和48年、一ノ蔵が誕生しました。

一ノ蔵型六次産業〜「農と言える酒蔵の会」

一ノ蔵型六次産業とは、歴代社長が提唱してきた「農業を中心とした新しい蔵元の形」を表現し、第一次、第二次、第三次産業のそれぞれの数字を掛け合わせた造語です。 第一次産業にあたる一ノ蔵農業部門「一ノ蔵農社」は、主に酒米栽培及び休耕田活用を通し、栽培技術の蓄積と地元篤農家への情報提供を行い、 地元大崎市の環境保全型農業の推進に取り組んでいます。 第二次産業にあたる、日本酒製造を担う「一ノ蔵本社蔵」では、仕込水は地下100m以上掘り下げた自社井戸から地下水をくみ上げて使用し、 原料米は宮城県産米を主体に使用しています。 また造りでは、技術継承の観点から社員の積極的採用を行い、40名を越える蔵人が一丸となり、五感を駆使した手づくりを現在でも大切にしています。 更に環境に配慮した製品づくりに取り組んでいます。 造り期間中の宮城県栗原市にある第二蔵「金龍蔵」では、昔ながらの酒造りを後世に残そうと、現在でも南部杜氏が蔵人を引き連れ、 蔵に泊まり込んで昼夜を問わず酒造りに携わっています。 第三次産業にあたる「一ノ蔵酒類販売株式会社」は清酒販売を通し、お客様へ日本酒とそれを取り巻く多種多様な文化の継承と発信を行なっています。 第一次産業から第三次産業に関わる一ノ蔵全社員がお客様へ積極的に情報発信し、各産業の垣根を越えた一ノ蔵型六次産業が形成されます。 2019年7月に酒米も栽培する蔵元12社により発足された「農と言える酒蔵の会」の一員としても活動しています。

一ノ蔵 特別純米酒 辛口

酒質の決定要素は1水・2米・3造りと云われています。 一ノ蔵は良質で豊富な水と米を求め、この地に蔵を構えました。 一ノ蔵は南部杜氏伝統の技を継承する職人集団である蔵人を擁し、蔵人の五感を活かした酒造りを行っています。 また、一ノ蔵オリジナル甑(こしき)を使って米を蒸し、箱麹法で米麹をつくり、健全な清酒酵母を育てるために酒母をつくり、「手づくり」を堅守しています。 一ノ蔵特別純米酒辛口は、スッキリとしたスマート感ある飲み心地、和食系の多くの肴と相性が良く、どの温度帯(冷や・常温・お燗)でも美味しくお召し上がりいただける、 料理を選ばないオールマイティなお酒です。 蔵元が自信を持ってお届けする「一ノ蔵のスタンダード」を、旬の食材を用いたお料理と共にお楽しみ下さい。

すず音

今では一般的となったスパークリング日本酒ですが、「すず音」はそのパイオニアともいうべき存在です。 試行錯誤のうえ1998年に「すず音」が誕生します。 当時は今よりも品質管理が難しかったこともあり、取り扱っていただける酒販店は、宮城県内でもわずか1店舗、全国を回ってようやく20店舗を集めるのが精一杯というスタートでした。 その後テレビでの紹介され一躍注目を浴びることとなり、そこからすず音の躍進が始まりました。 シャンパンのグラスから立ち上る「チリチリチリ…」という音は「エンジェルのささやき」と例えられますが、 立ち上るきめ細やかな泡立ちが涼しげで鈴の音を連想させることから「すず音」と命名されました。 「すず音」の生命線は何といっても安定した酒質です。特に瓶内二次発酵によってもたらされる炭酸ガスは、爽やかで心地よい刺激を与えてくれます。 そのため瓶内二次発酵を止めるタイミングの見極めが重要です。 発売当初は手本となるデータもなかったことから、全てが手探りの状態でしたが、現在はノウハウも確立し、品質も安定しています。


        

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