明治40年ごろから甑島の下甑にて焼酎造りをしていましたが、いくつかの問題から甑島での製造を断念し、 平成19年(2008年)に、鹿児島県本土、薩摩川内市祁答院町藺牟田の地へ祁答院蒸溜所(けどういんじょうりゅうじょ)として移転を決意します。 そしてその年から日本一おいしい焼酎造りを目指し再出発をするのでした。
「野海棠」のおいしさには4つ秘密があります
移転し新設された蔵には、焼酎の土台となる米麹を生育する部屋、麹室(こうじむろ)を全面杉張り仕様にして、 一年を通じて米麹造りに適した環境を備えています。そして、モロブタと呼ばれる木の箱を使い、 一枚一枚(220枚!)を見て手間暇かけて米麹が出来上がります。 米麹を手作りすることではじめて「手造り」の標章を得られるのです。 この手造り麹を用いて酒母となる一次仕込みが、かめ壺で行われます。
主原料となる蒸したサツマイモを加えた二次仕込みは、 一般的にホーロータンクやステンレスタンク、かめ壺などが使われますが、 「野海棠」はこれを木桶で行います。杉製の木桶は、保温性、断熱性が高く外気温からの影響が受けにくいことから、 ムラなく穏やかに発酵して、やさしく丸みのある味に仕上がります。 しかし、その代りに木桶を管理するのはとても大変なのですね。
次に出来上がったもろみを蒸留するのですが、ここでも木樽の蒸留器が使用されています。 日本で唯一の木樽蒸留器職人・都留辰矢さんによって作られた木樽蒸留器は、 常圧蒸留ではありますが、低圧でゆっくり蒸留するため木の香りがほんのり含んだ焼酎が出来上がります。 またここでも、やわらかでまろやかな味わいを生み出します。 しかし、木樽蒸留器の耐用年数はわずか4年と短いため、慎重な管理が求められるのです。
「野海棠」のおいしさ最後の秘密は、蒸留され出来上がった焼酎をまろやかな味わいにさせるための熟成を、 蔵の裏山をくり抜いた「落羽松(らくしょう)」と呼ばれる洞窟貯蔵庫にておこなうことです。 洞窟内は、年間を通じて寒暖差と空気対流が少ないため、温度、湿度を一定に保ち、焼酎の風味が安定します。 ここでじっくり貯蔵、熟成されてようやく「野海棠」が完成するのでした。
これらの「手造り麹」、「木桶仕込み」、「木樽蒸留」、「洞窟熟成」という焼酎造りは、 全国的にも類を見ない工程で、長年の地を離れ、新しい場所での再出発に並々ならぬ覚悟があったことをうかがえます。 そして手間とコストをかけて完成した焼酎は、優しくも複雑な味わいに仕上がりました。
ちなみに「野海棠」とは、霧島山の裾野に広がるえびの高原の渓谷に、 世界で唯一この地で自生する、桜のような清楚な花を咲かせるリンゴ科の植物のことです。
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