高く青い空、力強い太陽の光、大地を駆け抜けるみどりの風。アルザス風の赤レンガが印象的な「赤屋根製造所」がある南九州市は、日本一の緑茶やさつま芋の産地です。 一年を通して温暖な気候に恵まれ、薩摩富士とも呼ばれる開聞岳の麓に広がる水はけの良いシラス台地は、さつま芋栽培に最適な土地でもあります。またシラス台地で磨かれた清冽な地下水は、豊富なミネラルを含み、この地での蒸留酒造りに欠かせないものです。「AKAYANE」では、この南九州のテロワールを大切にしたスピリッツ造りに取り組んでいます。

忍耐と決断。蒸留酒造りは時間との共同作業でもあります。さつま芋や米など原料となる農産物を育てるには大変な手間や暇がかかります。また、収穫した原料は鮮度を保ってスピーディに処理する必要があります。 また仕込みや蒸留には絶妙なタイミングと瞬間の決断が要求されます。もちろん熟成具合の見極めも大切な仕事です。人と自然と時との調和から生まれた日本の蒸留酒は、季節の移り変わりに磨かれ、ゆっくりと味わいを深めていきます。

多くの人々の想いが、蒸留酒の一滴一滴に深みと広がりを与えます。「赤屋根製造所」を支えてくださる生産者さんをはじめとした地元の皆さん、酒造りに汗を流す杜氏や蔵子、生産者の情熱を伝える流通や販売店の方々、そして何より愛飲家の皆様。私たちの未来は、この一人一人の想いと一つ一つの仕事の繋がりの中にあります。 「AKAYANE」は、蒸留酒を愛するすべての人と一緒に、世界のスピリッツファンの熱い期待に応える日本の蒸留酒を、ゆっくりと大切に育てていきます。