1928年創業、宮崎県の最南端・串間市にある焼酎蔵です。地域の農家や蔵に住み着く微生物や飲み手に支えられ、90年以上この地で焼酎を造り続けています。松露酒造のコンセプトの根幹は全て、「いつも飲めるもの」。その為、特別に強い香気などの特徴をあえて酒質には表現せず、優しく飲み手に寄り添えるよう、どこか落ち着きのある味わいに仕上げることを大切にしています。近年は造り方の伝統を守りつつも、芋の品種や麹など様々な原料に挑戦中です。

宮崎の蔵元でよく使用される「宮崎酵母」は、1950年代に松露酒造の醪より分離されたと言われています。 宮崎酵母は焼酎醪の強い酸度下でも旺盛に発酵可能で、様々な種類の原料の特性を崩すことなく醸してくれるパートナーです。 酵母の発祥蔵として、野生的でありながら同時に技術の粋を尽くし、この酵母の能力を最大限引き出す為の探求を続けています。

世界には様々な蒸留酒があり、そのほとんどは長い貯蔵と熟成を施されることで価値を高めていきます。 日本古来の蒸留酒である焼酎もその例に漏れることはなく、丁寧な熟成を経た焼酎は力強くも洗練された味わいを発揮します。 松露酒造では販売するほぼ全ての銘柄を３年以上の長期熟成させることにこだわり、身近に熟成酒の価値ある世界を広げています。

串間市は、宮崎県の最南端に位置し、国定公園の日南海岸から志布志湾まで77kmにも及ぶ美しい海岸線を有しています。温暖な気候に恵まれ農業も盛んで、海の幸・山の幸といった新鮮な食材等が豊富に揃っています。日南海岸国定公園の最南端に位置する都井岬には、太平洋に突き出た先端には白亜の美しい都井岬灯台と、日本在来馬の一種の御崎馬が野生馬として生息しています。接触事故を防ぐため、岬内の道路では制限速度が30キロを守られています。