奥田政行シェフの
お気に入り
大山清正公 袋掛け搾り大吟醸
Ooyamaseishoko hukurokakeshibori daiginjo
奥田政行シェフ (SUPER SWEETS HPより引用)
1969年、山形県鶴岡市生まれ。新潟と山形との県境の町で育つ。鶴商学園高等学校(現鶴岡東高等学校)卒業後に上京し、イタリア料理、フランス料理、純フランス菓子、イタリアンジェラートを修行。帰郷後に2つの店で料理長を歴任。2000年「アル・ケッチァーノ」を独立開業し、2009年銀座に「YAMAGATA San-Dan-Delo(ヤマガタ サンダンデロ)」をオープン。2015年、広島宮島口に「宮島ボッカ アル・ケッチァーノ」をオープン。現在は、山形県鶴岡駅前にイタリアンドルチェ専門店「ファリナモーレドルチェ」、世界初オイル寿司「イル・フリージオ」「織音寿司」を営業中。
「アル・ケッチァーノ」、そして「ヤマガタ サンダンデロ」も、毎日のメニューは決まっておらず、まずは朝、どんな食材が集まってくるのか、それからすべてが始まり、「料理は、ソースをなるべく使わない」ことをモットーとしている。食材のひとつひとつが持つ小さなつぶやきに耳を傾け、持ち味を最大限に生かす新鮮、シンプル、スピーディー調理を心掛けながら、身体と心に満足を感じていただける料理を提供している。
かたわら数多くの執筆もしている。「地方再生のレシピ」(Amazon2部門1位)「食べもの時鑑」(グルマン世界料理本大賞食の遺産グランプリ)「ゆで論」(Amazon4部門1位)。
大吟醸 清正公販売経緯
奥田シェフと加藤清正
~不思議なご縁のプロローグ~
奥田シェフが高校卒業後に上京し、修行をしていた頃、東京都港区白金台にある覚林寺のお地蔵様の腕を「腕が良くなるように」と毎日洗いに詣でていました。数年後に修行を終えた頃にはお地蔵様の腕だけがピカピカになっていたそうです。このエピソードの発端となった覚林寺が武将・加藤清正ゆかりのお寺だったという事と、生まれ故郷にて独立開業した「アル・ケッチァーノ」の近所の天澤寺に墓所があったという事から加藤清正とご縁を感じるようになったそうです。後に続く加藤清正が繋ぐ不思議なご縁のプロローグです。
奥田シェフと加藤嘉八郎酒造
~ご縁はやがて絆へ。コラボ酒の誕生~
大山醸造元の加藤嘉八郎酒造は鶴岡市に蔵を構えています。蔵は地元で数十年ほど前にテレビCMを流していて、その中での印象的なCMソングを奥田シェフが覚えていたそうです。その蔵が実は加藤清正のお孫さんが営み始めた造り酒屋であることを知った後、奥田シェフは蔵元と出会い、加藤清正とのご縁をさらに感じ加藤嘉八郎酒造との仕事が始まるようになりました。親交を深めてきた中、2019年6月18日に発生した山形県沖地震で蔵は1万本以上の貯蔵中の酒瓶が割れるという被害を受けてしまいました。社員の給料が払えるかどうか分からないというまで窮地に陥っていた蔵の援助を引き受けたのが奥田シェフでした。奥田シェフは生き残ったお酒をセット販売し、社員の方のお給料と被害の費用を捻出しようとSNS上で援助を申し出たところ、注文が蔵に殺到しその売上で窮地を逃れる事が出来たのです。蔵は奥田シェフに大恩を感じ、大山の中で一番好きなお酒に名前を付け世に出そうと考えました。その名付け親はもちろん奥田シェフ。付けた酒銘はご縁を繋いでくれた加藤清正にあやかり、大山清正公。さらにはラベルの文字まで奥田シェフが手書きで誂えるという、まさにコラボ酒が誕生しました。依頼奥田シェフはこのお酒を経営する各地のレストランでも提供するようになっています。
震災を経て両者の絆はより強固なものになったことは言うまでもございません。
スペックと味わい
原料米:山田錦
精米歩合:40%
日本酒度:+1
酸度:1.5
アミノ酸度:0.9
使用酵母:山形酵母/NF-KA+16-1
味わいチャート
(冷蔵庫から出してすぐ)上立香は上品で華やか。軽快な飲み口でフルーティーな甘みの
余韻が長い。後味の若干の苦みで新緑の爽やかなイメージに感じる。
(冷蔵庫から出し瓶に水滴がすくぐらい)
香り、甘みともに強く感じ、やや苦みも強く感じる。
やや香りは落ち着く。
バランスが崩れて雑味が多く粗さが出る。
さらに香りは落ち着く。
甘さが印象的になり、香味バランスが良い。
華やかさではなく米の香りがやや立つ。
含み香にフルーティーさを感じすっきりとした甘み。
後味もシャープになる。
総評
温度が高くなると華やかな香りは穏やかに甘みの余韻も短くなる。
ご家庭で食事と愉しむ場合は温度帯により下記をご参考ください。
7℃ぐらい⇒わさび、ショウガ、大葉など香りの高い薬味をそえた刺身など。魚卵も良く合います。塩味・出汁を中心とした味付けの料理。
18℃(冷蔵庫から出し瓶に水滴がすくぐらい)⇒生ではなく、加熱調理した野菜料理。
お燗⇒40℃以上の温度推奨。醤油・味噌系の味付けの料理。
奥田シェフテイスティングノート
日本酒の味を数値化し、そこから最も合う料理の要素を割り出し、料理を考える奥田シェフ独自のノート。数値化することで「何となく合う」ではなく、料理に必要な要素が見えてきます。赤い部分が日本酒の味わい。日本酒を飲んで赤い部分に書き入れます。対照的になるのが料理の軸。日本酒の味わいと同じ数値を料理の軸に書き入れる。例)日本酒のコク味が5であれば、対象にある料理のコクのレベルも5。全て入れ終わったらそれが飲んだ日本酒と合う料理に必要な要素。
酒の勝鬨での販売について
大山 大吟醸 清正公 は当店でのみ販売させていただいております。両者の固い絆から生まれたお酒の販売を委託されたのは、当店と加藤嘉八郎酒造との信頼関係によるものです。常時10種類以上の品揃え、季節酒の商品提案、飲食店への営業活動などを長年続けながら当店と蔵も親交を深めてきました。日本酒・大山を一番理解し販売を行っている酒販店として責任を持って大切に販売をさせていただきます。