日本酒の原材料にも使用されている「 醸造アルコール 」
皆さんはどんなイメージがありますか?
「なんとなく悪酔いしそう」「身体に悪そう」等の声も、
お客様からお話を伺っている中でも耳にしたりします。
今日はそんな醸造アルコールについて、お話したいと思います。
< 醸造アルコールとは >
醸造アルコールとは、主にサトウキビ等を原料とした蒸留酒です。
連続して蒸留する事で、原料由来の香味はほぼ無く、クセのないクリアなアルコールとなります。
また、36%以下に度数を調整したものが、サワーや酎ハイ等にも使用される「甲類焼酎」となります。
日本酒に添加する際には、白米の重量に対して10%以下という規定があります。
< アルコール添加の歴史 >
日本のアルコール添加の歴史は、江戸時代に遡ります。
現在の様な純度の高いアルコールではなく、米や酒粕を原料とした蒸留酒を使用していました。
主に腐造防止や、味わいを軽快にする為に行われていました。
近年は江戸時代のように、米を原料とした自家製の醸造アルコールを使用する蔵元も増えてきています。
< ネガティブイメージ >
醸造アルコールのネガティブなイメージは、昔から存在します。
戦中、戦後の米不足から醸造アルコールを大量に添加し、糖類や酸味料、調味料等を加えて三倍に増量させた「三倍増醸酒」。
また、糖類、酸味料等が使用されている安いパック酒は現在でも流通している為、「コストを削減して造った酒」「身体に悪い物が入っている酒」などの、マイナスなイメージが浸透しました。
前述でお伝えした通り、現在では添加量の規定があり、地酒専門店で販売されている様な日本酒は、米・米麹、醸造アルコールのみ使用している為、上記の酒とは全くの別物となります。
< 今なぜ、アルコールを添加するのか? >
醸造アルコールを添加する事で、日本酒にとって様々なプラスの面があります。
・腐敗を防ぎ、劣化しにくくなる等、酒質を安定させる事ができる。
・水には溶けずに、アルコールに溶ける性質の「香気成分」を、酒に溶けこませられる。
・味わいにしまりが出て、軽快になる。
現在では様々なタイプのアル添酒が存在するので、 あまり飲んだ事がない方や、苦手意識があった方など、 オススメのお酒をピックアップしましたので、この機会に是非試してみてはいかがでしょうか。
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