勝鬨熟成

勝鬨熟成

勝鬨熟成酒とは?

当店で熟成させた日本酒・本格焼酎を勝鬨熟成酒(KJ)と呼んでいます。酒質によって熟成温度を変えて熟成しています。当店に入荷してから1年以上熟成されたものをKJ対象酒としています。そのほどんどが蔵にも在庫の無い、完全数量限定酒となります。

もっと美味しくなるはず

当店で熟成を始めたのは2013年からになります。その年の日本酒「ひやおろし」の味乗りが良くなく、アルコール感の残るひやおろしが多かった為販売をストップしました。もっと美味しくなるはず。その想いから、それらの銘柄をオススメする事が出来ず結局売れ残りました。お願いをして購入していただく事も可能でしたが、「良くない」と思っている酒質をどうしても販売する気にはなれませんでした。もう少し熟成させたら美味しくなるのか?そう思い冷蔵庫に貯蔵したのが勝鬨熟成酒の始まりです。貯蔵してから約10カ月後、新しいひやおろしが入荷してきました。同じ銘柄で熟成させたものと、新しく入荷したものを飲み比べしました。新しく入荷してきたものは前年に感じたのと同じで味が乗っていません。一方熟成させたものはアルコールの角がとれ、やわらかく、落ち着いた旨みの酒質へと変化していました。明らかに美味しいと思える味になっていました。それ以降、伸びしろのある酒質のものは焦って販売せず、ゆっくりと熟成をさせて販売をするスタイルを取っています。今年入荷したものと醸造年度(BY)が違うものを併売しているのも当店の特徴です。

価値を上げたい

ワインの世界ではヴィンテージが周知されています。ワインの味の深さは熟成により育まれるものであり、だからこそそこに価値が生まれています。一方日本酒はどうでしょうか?日本酒はラベルに日付が記載されています。記載されている日付はほとんどが蔵から出荷された日付ですから、実際にいつ仕込んだものなのかは日付だけでは分かりません。現在は搾った日と蔵出し日を併記している蔵もありますが、このような表記をしてくれる事を切に願います。話は戻ります。ラベルに日付が記載されている為、時間が経っている商品は「古い」と思われてしまいます。ワインとは逆にマイナスイメージをもたれている事が多いです。ですが、熟成させ美味しくなるものはワインだけではありません。現在の日本酒市場で高価格で販売されているものといえば、高い原料米を使用したり、その米を高精白にしたり、手間のかかる仕込み方、搾り方・・・などのスペック的なものか、数十年熟成させた長期熟成日本酒です。では長期熟成させなければ価値がないのでしょうか?答えはそうではありません。適度に熟成を重ねて出来た味わいもまた、価値があってもいいと考えています。 その役割に勝鬨熟成が少しでもなれればと思っています。良い熟成はきちんと酒を造ったご褒美です。それに対して当社では1年熟成につき価値として、1.8Lで100円、その他で50円を小売価格に上乗せさせていただいています。

最後に

勝鬨熟成酒は「熟成による旨さ」を知っていただき、「熟成による価値を上げる」事を目的とした、当社の熟成酒です。酒質により熟成させるよりも出来立てが美味しいものもありますし、熟成に向かないものも多くございます。勝鬨熟成酒はそれら酒質の傾向を見定めて行っています。万が一、味が落ちてしまっているものがございましたら、蔵に責任はありませんので、当店までご一報ください。取り組んで5年。皆様の感想を是非お聞かせいただき、そのお声を今後の勝鬨熟成酒に生かす事ができれば幸いです。今後ともご期待いただきますよう取り組んで参ります。

                

KJ(勝鬨熟成)

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